楽しく堅実に資産を増やしたい

投資初心者に堅実な投資の情報を整理していきます

ネット銀行とメガバンクの比較~③振込手数料

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このシリーズ、前回はATM手数料を比較しましたが、1つ書き忘れたことがありました。
前回の記事↓
ネット銀行とメガバンクの比較~②ATM利用手数料 - 資産運用を楽しむブログ

ATMはメガバンク、コンビニ・イオン、ゆうちょと並べましたが、これで全てではない、ということです。
JR東日本の駅に設置されている「VIEW ALTTE」(ビューアルッテ)や関西の駅にある
「PatSat」(パッとサッと)でも多くの銀行のカードが利用可能です。
他にも、提携している地方銀行などでお金を下ろせる場合があります。

あんまりたくさん載せても訳が分からなくなるな、と思ってやめました。
自分が持っている銀行のサイトを見て、1度確かめてみてもいいかもしれません。
(どうでもいいのですが、なぜ駅のATMは妙な名前になってしまうんでしょうね・・・)


それでは、今日の話に入ります。今回は振込手数料の比較です。
振込手数料は①振込先(同じ銀行か、他の銀行か)②手段(窓口、ATM、ネット)等によって
違ったりしますが、他行宛、ネットからの振込に絞って比較しました。
(ネット銀行はネットでしか振り込めないところが多いです。
 窓口やATMで振り込める銀行の場合、ネットで振り込むのが一番安いです)

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各行の上段は、預金残高と振込手数料無料回数の関係です。
青く塗ってある部分が無料で、色が濃くなるほど回数が多いことを表しています。
下段は、有料の場合の手数料です。

ネット銀行ではATM手数料同様、新生銀行ががんばり、住信SBIネットがそれに続いています。
メガバンクの中でも少し差があって、みずほのがんばりと三井住友の潔さ?が表れています。

なお、振込手数料無料回数は、他の運用商品(投資信託等)を保有している場合や
住宅ローンがある場合等にも優遇される場合があります。
(これも前回書きませんでしたが、ATM手数料も同様に優遇されることがあります)
様々なサービスを受けて関係が深い銀行からは優遇されるわけですが、
リスクのない預金から手数料で銀行も潤うリスク商品に誘導しようという魂胆も見えます。

表まで作って分析しておきながら言うのもナンですが、個人の口座から月に何度も
振込をする人って、どのくらいいるんでしょう?
自分はネット通販でたまに利用しますが、ほとんどクレジットカード払いなので
振込しない月の方が多いです。
運用のために自分が持っている他の銀行口座に振り込むこともありますが、
これもたまにしか行いません。

今日の記事全体を否定したいわけではなくて、言いたいのは
「たまにしか使わない振込のために、銀行でリスク商品を買うのはやめましょう」
ということです。

自分は10年以上ネット銀行を便利に使ってきて、どこが優れているのか3回にわたって
比較してきましたが、思ってたほどは差がないな、というのが正直な感想です。
メガバンクや普通の銀行だけでもよいのかを考えながら、改めて総括したいと思います。

「ルポ 税金地獄」を読んで 自分のことも考えた

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○本の内容について
 タワーマンションを利用した節税、ふるさと納税や固定資産税の問題点など、税金関係で運用にも
関わってくることを詳しく知りたい、と思ってルポ 税金地獄(文春新書 朝日新聞経済部)という 本を読みました。
 その期待には応えてくれましたが、全体としては「ちょっとジャンルが違ったかな」という印象です。「政治」とか「社会」の棚がしっくりきます。
 朝日新聞だから当然ですが、徹底して社会的弱者の側に立って「この税金(税制)おかしいんじゃない?」と"主張"し続けています。
 取材やデータに基づいて書かれているものの、主張が前面に出すぎて途中からは疑いの目で読んでしまいました。
 熱い気持ちを文章にこめるのは大切なことだと思いますが、主張しすぎると逆効果になることもあるんだ、という意味でとても勉強になりました。

○誰のために
 (まだ)ほとんど読者のいないこのブログですが、一応他人に読まれることを想定して書いています。そういうとき自分は、「資産家ではないけれど、貯金はある」人を思い浮かべています。
 朝日新聞は主に「貯金なんてできない」という人に目を向けていて、自分のスタンスはこれでいいんだろうか?と思うこともあります。
 しかし、昨日発表された総務省の「家計調査報告」によると1世帯あたりの平均貯蓄額は1820万円、中央値でも1064万円だそうなので、自分が役に立ちたいと思っている人たちは決して一握りのお金持ちではない、と少し安心しました。

○このブログは何のために
 ついでに、このブログを何のために書いているかも記しておきたいと思います。
 最初の記事にも書きましたが、自分は今はFP1級をとりかけのただの会社員ですが、いつか独立系ファイナンシャルプランナー(FP)になりたいと思っています。
 本当にFPになるために、少しずつでも出来ることをしていこう、と思って始めたのがこのブログです。士業の人ってみんなブログとかメルマガとかやってるイメージがあったので、なってから始めるんじゃ出遅れてしまうよな、と思いまして。
 文章を書くことに苦手意識はないのですが、書いてみると難しいですね。まず自分の伝えたいことを文字にするだけでも大変で、さらにわかりやすく、面白くと思いますが、全然出来てません。恥ずかしいから過去の記事は読み返せませんし、将来読んだら顔から火を吹くと思います。まあそれが実感できただけでも、始めた甲斐がありました。
 それと、資産運用に関する本を読んでもっと勉強する必要があります。実践は多少してきたつもりなので、理論を特に。そうして読んだ本についてこうしてブログでも記事にしていきます。
 新書だけでなく分厚い本も買ってあるんですけど、全然読んでません。でも、いつか必ず読んでこのブログにも書評を載せたい(載せます)。

 記事の内容だけではなくて、ブログの「作法」も習得する必要があることはわかっています。テクニカルな部分も含め。
 ただ、本格的にはFP1級の実技試験が終わってからにさせてください・・・。試験まで1か月を切り、時々サボっちゃう日はありますが、早起きして勉強の日々は続いてます。
  

ネット銀行とメガバンクの比較~②ATM利用手数料

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だいぶ間が空いてしまいましたが、ネット銀行とメガバンクの比較の2回目です。
1回目で載せた7つの銀行で口座を持っている人が、都銀・コンビニ・ゆうちょ銀行でお金を下ろしたときにかかる手数料です。
お金を預けるときの手数料はほぼ同じなので省略しました(ところどころ、取扱い不可だったりします)。

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全体として無料を表すブルー系が上の方(ネット銀行)に多く、下の方(メガバンク)は少なくなっています。
ネット銀行の多く(上の表で言えば、新生、住信SBI、ソニー)は自前のATMを持っていません。
コンビニ等の提携ATMでキャッシュカードを使ってお金を下ろすことができますが、無料で下ろせることが多いです。
この点では特に新生銀行が優れていて、回数制限なくコンビニでもメガバンクでも無料で利用できます。
メガバンクATMでは一旦手数料がかかるが、キャッシュバックされる仕組み)
メガバンクもコンビニATMの利用自体は可能になっていますが、所定のサービスを申込んで一定の残高がないと手数料が
かかる場合がほとんどです。(預金以外の条件もありますが、省略しました)

最終的には、自宅や職場の近くにどのATMがあるかが重要だと思います。
せっかく得たわずかな預金利息を手数料でとられてしまわないよう、がんばりましょう(?)

相続税の申告書を自分で作成してみる

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今日は、なぜ相続税の申告を自分でしようと思ったのかを記しておきます。
1.は相続税に関する一般的な説明、2.と3.は当事者として考えたことになります。
すごく長くなってしまいましたが、「そもそもなんで?」という部分なのでご容赦ください。

1.相続税額の算出

 (1)資産がどのくらいあると相続税がかかるのか?

  相続税には基礎控除額というものがあるので、相続財産がこの額以下なら相続税はかからず、
  税務署への申告も不要です。
  基礎控除額は 3,000万円+600万円×法定相続人の数 となります。
  (「法定相続人」の意味がわからない場合はググってみてください)
  例えば、
   法定相続人が配偶者のみ   (1人) → 3,000万+600万×1=3,600万円
   法定相続人が配偶者と子供1人(2人) → 3,000万+600万×2=4,200万円
   法定相続人が配偶者と子供2人(3人) → 3,000万+600万×3=4,800万円
  となります。
  
基礎控除額は、2014(平成26)年までは 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数 でした。
  例えば、首都圏でマイホームを購入した元会社員が亡くなって、相続財産が
   土地  100万円/坪×30坪=3,000万円
   家屋  300万円
   預貯金 2,000万円
   合計  5,300万円
  でした、というのはレアケースではないと思うのですが、このケースで法定相続人が
3人以下なら2年前から相続税がかかるようになった、というわけです。
     
 (2)小規模宅地の特例、配偶者の税額軽減

  相続税には様々な特例や軽減措置があります。
  中でも、小規模宅地の特例と配偶者の税額軽減は多くの方に適用可能でかつ効果も大です。

  ①小規模宅地の特例
  亡くなった方の自宅を配偶者や同居親族等要件を満たす親族が相続した場合、その土地の
  価額は80%減額(=20%として評価)されます。
  居住用宅地の場合240㎡までという制限がありますが、元々の土地持ちや地方で広い家を
  お持ちの方以外は、気にしなくてよいレベルです。
 
  上記(1)で挙げた例の場合なら、土地の価額が3,000万円×20%=600万円として計算される
  ので、相続財産の合計は 600万+300万+2,000万=2,900万円 となり、相続人が1人
  でも相続税は0になります。

  ②配偶者の税額軽減
  配偶者が取得した相続財産の額が、a.1億6千万円 b.配偶者の法定相続分相当額 の
  どちらか多い金額までであれば、配偶者に相続税はかかりません。
  老後資金をしっかり蓄えていて、①の特例を適用しても相続税がかかってしまうという
  場合でも、相続税が0になることがあります。

  原則的には相続税の申告・納税となる人(相続財産の額が基礎控除額以上の人)でも、
  ①や②を利用(併用も可)すれば、相続税が0になることがあります。
  しかし、①②を利用するためには相続税の申告(申告書を作成して税務署に提出する)
  が必要です。

2.相続税の申告を税理士に依頼すると費用は・・・?
  ここからは、自分自身の体験や考えも含めて記します。

  自分は今、1.の(2)を利用すれば相続税を0にできる相続の真っ只中にいます。
  FP試験の勉強をしていたおかげもあって1.の内容は理解できましたが、申告書の
  作成をできるほどの知識はありません。
  毎年のように行ってきた確定申告でさえ、いつも国税庁サイトの「申告書作成コーナー」
  頼みですから。

  実際には、税額を計算する前に相続財産の額を計算するだけでも大変です。
  間違えたら調査が入って追徴されるかも、と思うと税理士に依頼しよう、となります。
  では、税理士に依頼すると、どのくらい費用がかかるのでしょう?
  
  自分も依頼しようと思ったのでネットで何人かの税理士さんのサイトを見ましたが、大体
  相続財産の0.5~1.0%でした。
  1.の(1)の例(相続財産5,300万円)なら約25~50万円ということになります。

  「その程度で済むのか」と思われた方(=資産がたくさんある方)は、以下の文章は
  読まなくて結構です(笑)自分は「そんなにかかるのか!」と思いました。
  いくらかでも相続税を納める必要があれば、追徴のリスク回避のために税理士さんに
  依頼しようと思っていましたが、相続税0の申告(追徴のリスクも限りなく低い)の
  ために何十万円も払うのはなんだか納得がいきません。

  税理士さんが報酬を取りすぎ、と言いたいわけではありません。
  申告書の作成には相応の手間と時間がかかるでしょうから、高い専門性を考えれば
  おかしな額ではないと思います。
  ただやっぱり、依頼する側からするとすんなり支払おうと思える額ではないというのが
  正直な気持ちです。

3.じゃあ自分で申告してみよう!
  ということで、相続税の申告書を自分で作成して、申告してみよう!ということに
  なりました。他の法定相続人からも同意は得ています。
  
  申告書作成のために本屋さんで本を探しても、ほとんどは税理士さん向けに書かれたもの
  ですし、ネット上も同じような状況です。
  細かいルールとか"作法"(添付書類は何をどう付けるかとか)はほとんどわからないので、
  かなり大変そうです。

  でも、似たような状況に置かれる人はたくさんいるはずだ、そういう人は自分で申告できる
  のが筋だという思いと、本当に独立系FPになれたときにはこの経験は生きるはずだ、
  という思いから、やってみようと決意しました。

  自分は税理士ではないので、他人に具体的な税務に関するアドバイスはできないことは
  理解しています。
  ただ、上記の思いがあり、自分の体験を書くだけなら問題ないだろうということで、
  ブログにも載せていきます。

  ブログタイトルと関係ないじゃないか!と言われそうですが、期間限定ネタということで
  お許しいただければと思います。
  (相続税の申告期限は亡くなった日から10カ月以内なので、遅くとも11月には終わるはずです)

FP1級実技試験と相続について

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●本格的に試験対策始めました
 大型連休も終わり、いつもの日常が戻ってきました。
 FP1級実技試験まであと1か月ちょっと(自分は6月11日が試験日です)となったので、本格的に試験対策を始めました。
 と言っても、頻出項目のまとめをしているだけです。
 自分は朝型なので、早起きして毎日出社前に行っています。

 頻出項目の多くは、相続分野です。
 きんざいのFP1級実技の設例での相談者は、たいてい地主か中小企業の経営者で、必ず子供がいます。
 なので、相談内容自体は土地の有効活用や事業承継ですが、相続のことも一緒に考える必要が出てくるのです。

●自分も相続の"真っ最中"です
 実父が今年の1月に亡くなり、自分も相続の"真っ最中"にあります。
 FP試験のために勉強したことは役に立っていますし、逆に父の相続のためにあれこれ調べたことは今度の試験に
 プラスにもなっています。
 
 ちなみに、相続争い(「争続」と言う人もいます)の真っ最中ではないので誤解なきよう。

相続税の申告についても書いていきます
 今後相続税の申告が必要ですが、税理士に依頼せずに自分で相続税の申告書を作成し、申告しようと思っています。
 その過程もブログに書いていこうと思いますが、その理由は次回に詳しく書きます。

「投資の鉄人」を読んで

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今年のゴールデンウィークは9連休となり、家族との時間を満喫しています。
でも、そろそろFP1級実技試験の勉強しないとなあ、と思い連休明けから何をするかだけは決めました。

今回は「投資の鉄人」という新書サイズの本を読んだ感想です。
投資の鉄人(日経プレミアシリーズ 岡本和久、大江英樹、馬渕治好、竹川美奈子)

投資に関する本は胡散臭いものが多くてあまり買わないのですが、この本は書店で平積みになっていて内容もまともそうだったので買ってみました。
経済・市場アナリスト、投資教育家、ファイナンシャル・ジャーナリスト、経済コラムニストの4人が、それぞれ「情報」「相場」「商品」「自分」という個人投資家を惑わす4つのテーマで執筆しています。
章末に載っている4人での対談が「補足」の役割を果たしていることもあり、とてもわかりやすく面白い本でした。
何度か読み返したいと思います。

自分は投資にあたり山崎元さんの考え方を最も参考にしていると以前にも書きましたが、同じような考え方をした別の著者の本になかなか出会わず、本当にこれでいいんだろうか?と思うこともありました。
この本は山崎さんほどインデックス運用一本槍ではないものの、投資に対する考え方・スタンスとして共通する部分が多く、ほっとしました。

個人的には「FPは中立であってはいけない、大切なのは独立だ」という部分でドキッとしました。
このブログの最初の記事になんて書いたっけ…。「独立」と書いててよかったです(笑)

騙されないために元本保証商品の金利を知っておく

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☆定期預金金利ランキングを「眺めておく」
 前回紹介した以外にも、ネット銀行を含めた定期預金の金利ランキングを載せているサイトはたくさんあります。
 これを見て実際に口座を開き預金しないとしても、時々眺めてみることをお勧めします。
 普通の個人が元本保証で得られる金利の上限を表しているからです。

☆"撒き餌"のような定期預金
 定期預金で、ランキング1位以上の金利のものを普通の銀行で見かけることもあると思います。
 インターネット支店のキャンペーンならともかく、注意が必要な商品もあります。
 特に、短期(満期が3カ月か6カ月)で「新規のお客様」「退職金」等の限定がついているものは要注意です。
 短期・高金利の定期預金は"撒き餌"で、短い満期の後には高い手数料という"針"のついた投資商品を勧められてしまいます。

☆詐欺対策にも
 さらに、定期預金金利ランキングを眺めておくことは詐欺対策にもなります。
 ネット銀行の定期預金でさえ0.5%も利息がつかない時代に、利回り1%以上で元本保証の商品などありえません。
 そんなにしょっちゅう見る必要はありませんが、ある程度頭に入って入ればありえない話に乗って騙されることはないはずです。
 投資は資産を「増やす」ことも大事ですがそれ以上に「減らさない」ことも大事です。
 そういう意味で、資産運用の中で「詐欺に遭わない」ことは極めて重要だと思います。