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新社会人の資産形成~財形貯蓄と持株会を勧めない理由

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昨日、今年の新入社員数名と職場有志で飲む機会がありまして、先輩社員A,Bが
「住宅財形は早いうちから絶対にやっといた方がいい。確実に10%利息がつくから」
「持株会も奨励金が10%つくから、どっちがいいかだよね」
と言っていました。
※財形貯蓄、従業員持株会ともに勤務している会社に制度がなければ利用できません。
 財形の利率(会社からの利子補給)、持株会の奨励金は会社によって異なります。

まあそれぞれ言いたいことはわかるし間違っていないのですが、自分はどちらもやってなかったし、やっときゃよかったとも思わないんですよね。
その理由を考えてみました。

住宅財形

財形貯蓄には一般財形・年金財形もありますが、自分の勤務先について言えば、一般と年金は利率が低くて検討の余地がありません。
住宅財形は元本保証で利子補給が10%もあるのでたしかにお得です。

ただし、住宅の購入・新築か増改築にしか使えません。
(目的外に使用する場合、利子補給された分は返還義務があります)
ずっと賃貸住宅に住むなら、10%の利子をもらったとしても使えないのです。
少なくとも自分は20代の頃、「将来必ず家を買う」とは思っていなかったので、利用するきになれませんでした。

また、住宅取得より前に急にお金が必要になっても、このお金を使うことができません。
生命保険に入らない理由とも共通しますが、持っているお金には出来るだけ色を付けない方が良いと思います。

従業員持株会

株価が下がったら損をする、ということ以上に
「会社に何かあったらどうするの?」
の一語に尽きます。
本当に勤務先が傾くようなことがあれば、ボーナスが減ったり、最悪の場合失業したりすることもありえます。
そんなときに株価の下落で保有資産まで減ったら、まさしく「泣きっ面に蜂」です。

そんなに自分の会社が信じられないのか!と言われそうですが、10%の奨励金と釣り合うリスクとは私には思えません。

まずは貯金

では新社会人がまずすべき資産形成はなんでしょうか。
平凡ですが、貯金でしょう。
ある程度(数十万円?)貯まったら利率の少し良いネット銀行の定期預金へ。
用途を問わず、思わぬ出費に備えられるようになります。

さらに貯まったら投資の世界へ・・・と思いますが、また改めて書きます。
矛盾するようですが、「そもそも貯められないんだよ!」という人には財形や持株会もありかも、ということも併せて触れます。

画竜点睛

財形貯蓄、従業員持株会にはメリットもありますが、「お金に色をつけない」「収入源と資産を一気に失うリスクを避ける」観点で、お勧めはしません。