相続税対策・申告で特に大事な2つのこと
今週の週刊ポストに「本当に役立つ相続税Q&A」という記事が載っています。
素人向けに、嘘や誇張もなく相続税に関する一通りのことを教えてくれる記事です。
今年相続税申告書を作成した経験を踏まえ、特に注意すべき点を記しておきます。
相続開始前(元気なとき)
名義預金に要注意
「相続税のことを考えて、子供名義で預金してます」というのは相続税対策としては意味がないことがほとんどです。
ある預金が相続税の対象となるかどうかは、そのお金の稼ぎ手が誰か、現に誰が管理しているかで決まります。
父親が稼いだお金を子供名義の預金にしていても、実際に子供が管理しているかどうかで判断されます。
通帳やハンコを親が持っていたら、まず認められません。
知らずにムダな相続税対策をしている人が結構いるのではないでしょうか?(私も知りませんでした)
また、生きている間に子供が管理している状態、すなわち自由に使える状態にするということは、子供に贈与するということなので、贈与税の対象になるかどうかにも注意が必要です。
相続開始後(家族が亡くなった後)
基礎控除以上の資産があれば、必ず申告を
相続する財産が基礎控除額以上あれば、相続税の申告が必要になります。
相続税の基礎控除額とは
3000万円+600万円×法定相続人の数
で決まります。
法定相続人とは、亡くなった人の配偶者(夫か妻)と子供のことです。
例えば、妻だけで子供がいなければ3600万円、妻と子供二人なら4800万円となります。
様々な特例や優遇措置があるので、申告が必要=相続税を支払うということではありません。
(うちの場合も支払額はゼロでした)
ただ、申告しないとそういった優遇を受けることもできないので、とにかく期限内(亡くなって10か月以内)に申告書を提出することが大事です。
申告書の作成は相続税に詳しい税理士にお願いするのが簡単ですが、少なくとも20万円は費用がかかります。
それほど複雑でなく、税額がかからないのであれば私のように自分で申告書を作成してもよいと思います。
(やる気と時間と最低限の知識があれば、ですが)