貯まらない人はお金の"基礎代謝"が高い
前回の記事で「お金の貯まりやすさは体質のようなもの」と書きました。
今回は、「太りにくい体質」と比較しながら書いていきたいと思います。
◎体重(脂肪)が増える理由
体重の増減は摂取カロリーと消費カロリーの差で決まります。
体重の増加量=摂取カロリー-消費カロリー
ただ、消費カロリーには生きているだけで消費する基礎代謝と、運動などで消費する
エネルギーがあります。
体重の増加量=摂取カロリー-(基礎代謝+運動エネルギー)
同じものを食べ、同じ運動をしていても太る人と太らない人がいるのは、
基礎代謝に差があるからです。
◎貯蓄が増える理由
貯蓄も同じように表すと
貯蓄額=収入-(生活費+楽しみに使うお金)
となります。
体重は増えてほしくないもの、貯蓄は増えてほしいものという違いはありますが、
式はよくにています。
基礎代謝と生活費は意識して変えるのが難しいという点もよく似ています。
◎お金が貯まらない人=お金の"基礎代謝"が高い人
基礎代謝の高い人というのは、俗に言う「何を食べても太らない人」のことです。
貯蓄に置き換えて考えると、生活費の多い人はお金の"基礎代謝"が高くて、本人は無駄遣い
しているつもりがなくても、なかなかお金が貯まらない人です。
「生活費はこれ以上減らせない」「収入がこれ以上減ったら生活できない」と知り合いから
言われたことがありますが、傍から見ると節約の余地はいくらでもあるように見えました。
しかし、本人はそうは思っていない(思えない)ので、減らしようがないのです。
まさに、「基礎代謝が高い」としか言いようがありません。
言い換えれば、「収入の割に高い生活水準を求めている」ということでしょうか。
そういう人に、無自覚に出費している部分の節約を説いても効果は期待できません。
◎お金を貯められない人こそ積立投資
筋肉は脂肪よりエネルギーを消費するので、筋トレをすると基礎代謝が上がるそうです。
基礎代謝は少しずつ増やすことができるのです。
お金の基礎代謝も意識を変えることで可能です。
ただ、ライフステージの中で支出が極端に多い時期(子供が私立に入学した)とか、
収入が激減したとき(仕事をやめた)でないと、難しいのではないかと思います。
そういう人は、毎月一定額を積立投資することで、強制的に支出できないようにすることが
有効ではないかと思います。
今年大幅に加入対象が拡大された確定拠出年金(DC)や、来年スタートする積立NISA
を利用すれば、税制上の恩恵を受けながら長期的な投資が可能になります。
◎蛇足
自分は体の基礎代謝もお金の基礎代謝も低めのようです。
体重は最近減りつつありますが、それでもBMIは25を超えています。
貯蓄は、それほど意識しなくてもコンスタントに増え続けています。