「捨てられる銀行2 非産運用」を読んで
●非常に勉強になりました
今日は捨てられる銀行2 非産運用(講談社現代新書 橋本卓典著)の紹介です。
先月読んだのですが、紹介したいことだらけで悩み、記事にするのが遅れました。
1章ずつ記事にしようかと思ったくらいなので、一読をお勧めします。
理論一辺倒でもないので、読んで退屈はしないと思います。
●フィデューシャリー・デューティーの大切さ
巷には売り手側の金融機関にとって都合がよいだけでひどい金融商品が溢れている、という
問題意識を自分は持っています。
恥ずかしながら、この本を読むまで今の森金融庁長官がそれを正そうとしていることを
知りませんでした。
この本全体としては金融庁のそういった姿勢とフィデューシャリー・デューティー(真に
顧客本位の業務運営)の重要さを繰り返し説き、日本の資産運用や金融機関のあるべき姿を
示しています。
●投資家はどうあるべきか
私たち投資家がどうあるべきかが書かれた箇所を引用します。
・我々国民も、どう金融サービスを、どう商品を、どう金融機関を選ぶのかが問われている。
(p.40)
・資産運用・資産形成は、何よりも顧客利益を優先する販売会社、資産運用会社を選ばなければ
ならない。(中略)こうした無責任な金融機関を後世に残してはならない責任が我々にはある。
「真に顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)を確固たるものにするための
投資家としての責務だ。(p.273)
関わっている一人一人に変革のチャンスがあるし、言い換えれば責任もある。
自分はこういう考え方が好きです。
そして、ファイナンシャルプランナーとしてそのお手伝いがしたいと思っているところです。
●蛇足
読み終わってから気づきましたが、著者の橋本さんは共同通信社経済部の記者で、
自分と同い年(1975年生まれ)でした。
こんなすごい本を同い年でも書けるんだ…と刺激を受けました。